外界にある一切の世界は、
完全に空っぽ（虚空）が基本です。
この空っぽの虚空
という超意識が、
あらゆる全てを
創っていきます。

これだけが
普遍的な真実ですから、
日々の世界を
ただ普通に虚空だと
見なしていくなら、
まさにそれが瞑想
となります。

「世界はいっさい虚空の愛だ」
という視点を持ち、
瞑想的に生き始めると、
驚くようなことが
地味に起こってきます。
ひとりでに変化が起こり、
あなたは貪欲でなくなります。

世界の事物が
すべて空であるなら、
一瞬だけの外側の事物に
貪欲になっても
意味が無いと知るのです。
あなたは野心的でなくなります。

大統領の椅子や、
社長の椅子や、
大金持ちの椅子などが、
全く空虚なものである
ことが分かって、
そこに興味を持たなくなります。

それは、現実を生きることに
無気力になることではありません。
むしろ、内側の愛の意識の
重要性に気づくことで、
あなたは内側からの気力、
つまり生きる気満々となって
充実していきます。

私たちが、外側のものに
「実体」を与え過ぎ、
必要以上にリアルな現実
として仕立てあげている時には、
必ず野心が生まれてきます。

目標や理想や願望が
芽生えてきます。
「世の中を変えるには、
理想的な目標が無いと・・・」と、
あなたは今でも
そう思われますか？

でもそれは、私たちの
預かり知らぬところで、
創造の源（究極の虚空）が
采配するのですから、
個人が介入する必要
が無いのです。

お金や立場や状況、
そういうものが、
単なる虚ろな虚空
であると理解できれば、
誰がそういうものを
気にかけるでしょう？

それらを活用する
のはいいけれど、
それらのことで
頭を悩ませる必要は
ないのです。
もっと普遍的で
大事な内側のものに
気がついてしまうのです。

ブッダやキリストも
提唱していましたが、
私たちを取り囲む
この物理世界は
全て虚空であり、
表面の姿カタチが
とめどなく移り変わっていく夢
のようなものだと見なします。

このような見なし方、
このような瞑想状態を
淡々としばらく続けていきますと、
突然、あらゆるものが
虚ろになる時が来ます。

街並みも、人々も、お金も、
全てがそこにあるし、
表面的には
何も変わらないけれど、
突然、実体を感じなくなり、
うつろな幻影になるのです。

外界がうつろになった時、
その時初めて
あなたの内なる愛の光は強くなり、
霊的意識の光明が強くなって、
その生き生きした喜びの光明が
うつろな外界へと
輝き出していくようになります。

あなたの内側の光明が、
外界の幻に向かって
広がっていくと、
内と外が融合します。

霊的なものと
物理的なものが
調和するので、
内なる愛の円環が
スムーズになり、
物理的現実の発展も
スムーズになるのです。

つまり、外側の状態が何であれ、
あなたの内なる愛の円環によって、
全てが生き生きと
よみがえってしまうのです。
あなたはようやく真の生を
生き始めることになるのです。