ボーディ・サットヴァ(菩薩)

| すぴりちゅあるブログ

 

仏教には二つの表現があります。
アルハト(阿羅漢)と、
ボーディ・サットヴァ(菩薩)です。
アルハトとは、
覚醒して光明を得てしまい、

成すべきことは完了したと
考えている者のことで、
彼は虚空に消え失せてしまう。

 

もうひとつの
ボーディ・サットヴァと呼ばれる存在は、
覚醒して光明を得たけれど、
肉体的には消え去ることなく、
懸命にこの世にとどまろうとする者。

 

彼は、この世の滞在を引き伸ばし、
可能な限りこの世にとどまろうとする。
可能な限り長く生きようとする。
それはなぜか?

 

自分が光明を得て、
至福と喜びに満たされたからといって、
それで全てが終わったわけではない
気づくからです。

 

覚者の境地に入ったなら、
今度は他の人々が
人間という夢から出て、
宇宙的な意識存在として
覚醒することを助けるという
「真の仕事」に気づくからです。

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弟子が覚醒したら、
もう弟子のままではいられない。
次は師になっていかねばならない。
それが進化発展です。

 

こんな話しがあります。
ある覚者が虚空の扉に到達した。
すると扉は開き、
天上の音楽が奏でられ、
黄金の花が降り注ぎ、
花輪を手にした天人たちが
彼を歓迎しようと
待ち構えていました。

 

ところが、覚者は
そこに入ることを拒み、
扉に背を向けたのです。
天人たちは驚いて、
何度も彼に尋ねました。

 

「何をしておられるのです?
あなたは今世だけでなく、
幾世にも渡って
この扉を探し求めてこられたのでしょう?
ようやくたどり着くことができたのに、
背を向けられるとは?

 

私たちは、あなたをお待ちしておりました。
またひとり覚者が増えたと、
天国が喜びで湧きかえっています。
どうぞ中へお入り下さい。
共に、あなたの霊的な開花を
祝おうではありませんか」

 

でも覚者は言いました。
「いまだに苦しんでいる無明の者がいる。
一人残らず光明を得ない限り、
私は中には入らない。
私は最後に入るつもりだ。
他の者たちを先に入れよう」と。

 

この寓話によると、その覚者は
今もなお扉の前で他の者を
待ち続けているそうな。

扉はその覚者のために
開けっ放しになっている。

 

こうして天上の音楽は流れ続け、
黄金の花は今も降り注ぎ、
天人たちは花輪を手にして
待ち続けているそうな。

 

この寓話は、とても意義深いものですが、
歴史的な事実ではありません。
扉も無ければ、天上の音楽も、
天人も、黄金の花も無い。

 

それに第一、光明を得た瞬間に
自我は消えてしまう。
その彼が、一体どうして
扉に背を向けて
立っていられるでしょうか?

 

ただし、
彼が発したその誓い(意宣り)は!?

 

覚者が宇宙の中に誓って
解き放ったエネルギーは、
今なお作用しているのです。
真摯に光明の道を
探究している者
であれば、

今もなお
そのエネルギーを手に入れて
同調することができる。

 

そのエネルギーは、
どこまでも無限に永遠に
作用し続けてゆくからです。
イエスもブッダもマハーヴィーラも、
もはや肉体的には
居ないかもしれないけれど、
彼らの意識は
この虚空の大海に入っている。

 

彼らは宇宙の一部となり、
波動を放っている。
彼らは今も私たちを奮い立たせるべく、
サポートしてくれている。
それは他の神々も同じです。

 

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