自我というものは、

感情的な人間ドラマを生きるクセになっています。

シンプルに言うと、

自我は「過去の記憶」から作られており、

祖先から連綿と受け継がれてきた家系的なDNAの現れです。

「祖先の自我」が成し遂げられなかった何か、

覚醒できなかった祖先の自我が

不足や不満に思った何か、

それは欲望・願望・夢として

DNA的に受け継がれ、

子孫はそのDNAに縛られ、

異常な執念を燃やすように仕向けられます。

無意識でいると、祖先の歴史の反復になります。

個人的な自分の欲求だと思いこんでいるものは、

ほとんど家系的な遺産ですが、

そういう自我の利己的な欲望は、

単なる「古いプログラム」でしかないのです。

真の現実を創造している意識（虚空）が、

今の私たちの肉体を通じて

体験させたいこととは大きく違っている。

家系的な自我の情報に気付いていくことは、

自らの人生で起こるさまざまな出来事を

理解する大きな手がかりになっていきます。

なぜ、こんなにも生きることが絶望的で不安なのか、

なぜ、世間や社会に対していつも不満と不信と怒りを感じるのか、

なぜ、お金に対してこうも苦しみ、執着する感情を持っているのか、

なぜ、特定の人に好意を持ち、特定の人には敵意を持つのか、

なぜ、あらゆる他者に対して、あらゆる状況に対して、

等しく心を開くことができないのか・・・。

あなたが無意識に隠し持っているさまざまな怒りや

恐怖や混乱や葛藤、

その根っこにあるのが、

家系から受け継いできたDNA（血脈のカルマ）なのですが、

その家系的DNAは、

あなたの過去生での自我パターンの受け皿としても

まさにピッタリだったのです。

過去世からの自我パターンをヨコの因縁とすると、

家系的DNAのパターンはタテの因縁です。

タテ糸とヨコ糸が交わって織りなす「感情的な物語」は、

今世のあなたの自我にとっては、

永遠に繰り返して演じていきたいドラマであり、

その筋書きや脚本になっていくのは、

プログラムされた家系DNAなのです。

あなたは、必ず祖先の自我の怨念（DNA）を受け継いで、

時代ごとの怨念に支配されていますが、

ほとんどの人はそのことに気がついていません。

家系的なDNA（自我）は、

何かに関して必ず不満と不足を感じており、

現実を生きるうえで、

怨念を持つことが生きる「よすが」になっている。

あなたは、「あの出来事」が起こったから、

自分は苦しいのだと思い込んでいますが、

逆です！

苦しむクセ（DNA）があるから、

そして反抗して恨むクセがあるから、

「あの出来事」「あの人」を引き寄せたのです。

苦しみと怨念を感じることが

ワンパターンのDNAになっているために、

不幸な出来事や、うまくいかない事が

起こることは不可欠です。

むしろ、起こってくれることが

自我にとっては最高の舞台背景になり、

悲劇の主人公を演じることができるのです。

誰かに敗北した屈辱の念、

失恋の怨念、

事業失敗による怨念、

そういう家系的な怨念DNAが

自我の正体ですから、

それに気付いたなら、

家系的な自我から離脱することができるのです。

家系的な感情の物語を受け継いで、

祖先の怨念を晴らすという「仕返し人生」を

送ることから自由になれます。

あなたの人生という唯一無二の物語は、

祖先の怨念パターンから自由になって、

愛の糸（意図）で紡ぐような物語であるべきです。