たとえば、あなたがグラウンドで

テニスの試合をしているとする。

それに無心に取り組んでいる時、

あなたの意識は自分にはない。

あなたの意識は、ボールの動きにあり、

ボールと共にある。

転んですりむいた手の傷のことなど

眼中にない。それどころではない。

ところが、試合が終わって

意識がボールを追わなくなると、

急に自分の体に意識が戻り、

手の傷がクローズアップされて

痛みだしてくる。

あなたは、あなたの意識が向かうところに

「存在する」ということです。

だから、もしも意識がお金にあったなら、

あなたはそこに居る。

もし、あなたの意識が椅子にあったら、

あなたはそこに居る。

もし、あなたの意識が植物にあったなら、

あなたはそこに居る。

目に見える物質だけでなく、

あなたの意識が特定の思考や

日時にあったなら、

あなたはそこに限定されて居る。

そして、何かに限定されることは苦でしかない。

あなたの意識が、あなたの「存在」です。

ということは、もし、

意識がどこの部分にも向けられていなかったなら、

あなたは全体的な存在になり、

中立で普遍的な存在になり、

あなたはあらゆる全てに存在する。