私たちが、「全てを自然（虚空・神）にまかせ、ゆだねる」

ようなことができるようになるには、自我が

最大限まで努力した時に限る・・・と師は言っていた。

 なるほどと思います。

最初に学ぶ時は、（それが何であれ）

全身全霊で取り組むことが求められます。

でも、そのあとは、学ぶために行なった自我の努力を

全て手放して、忘れる必要が出てきます。

大いなる創造の源（虚空）にゆだねて生きるには、

最初のうちは意識的に「そうしよう」と

努力しなくてはなりませんが、

いずれ何の努力も不要になります。

ちょうど、川の水に「浮かぶ」ことに似ています。

ほとんどの人は、はじめから水に浮かぶことはできません。

浮かぶことなどできないから、

川の流れに身をまかせ・・・などという

余裕はあるはずが無いのです。

ですから、先ず「泳ぐ」ことを覚えなくてはなりません。

そして、泳ぐことが可能になったら、

もう泳ぐ「努力」は必要なくなる。

何かをする努力なしに、ただ、浮かぶ。

 川に従い、川にゆだねるだけ。

もう川の流れと本人が別々には存在しなくたっている。

川と完全につながっている。

完璧な泳者は、川の一部になり、

川に溶け込み、ゆだねて、任せて、

努力なく漂うことができる。

逆に、過去の努力は捨てて

忘れなくてはならない。

以前のように「泳ごう」とする努力は不要になる。

いかなるコトにおいても、

大変な努力は必ず役に立ち、

そして、いずれは妨げになるのです。

自然に従って生きるということは、

自分と自然とが「ひとつ」になること。

虚空と一体になること。

それまでは、実際の努力が、

真剣な学びが、具体的な実践が

不可欠です。