持ち越し苦労、それは過去に起こったことを「今も起こっている」というように見なすことですし、取り越し苦労とは、「過去のような事がまたいつか起こるかも」と妄想することを言います。
でも、たった今、過去はもう消えています。だから、その記憶メモリーを開いて思い出すことも、悩むことも必要はありません。好きでやるなら別ですが、それは現実の至福を観じていることにはならないのです。

つまり、至福でいたいなら【たった今】にフォーカスするだけでいいのです。【たった今】には不幸も悩みも無いからです！！
ですから、それを知って頂き、本当のリアルである【たった今】に、愛とまごころを尽くして楽しむだけでよいのです。【たった今】という【刹那】に、キリで穴を開けるくらいに意識をフォーカスし続けて下さい。ゼロ点に穴があくほど、そこに意識を向けるのです。（それくらいでちょうどいいです）
そうして初めて【中立な、あるがままの現実】を受け取ることができるし、観察できるのです。

それなのに【たった今】から逃げて、今ではない【過去の記憶】に意識を向けてしまう。その過去はあなたにとってインパクトが強く、刺激的だったでしょうから、フォーカスしたくなるのも分かります。でも、それは過去の記憶にすぎない夢の世界であって、今ここという「まことの宇宙世界」にフォーカスして、まことの現実を【うけひ】して生きていません。

よくよく考えてみれば、もし、私のところにご相談に来た方があるとして、そのご相談者に本当に起こっている現実とは【たった今】私の部屋で対談をしているというリアルのみ！！
あるいは、テレフォンでのご相談であっても、ご相談者は【たった今】お電話で私と談話をしているというリアルがあるだけ！！
あるいは、ご相談者は【たった今】メールを私あてに書いているというリアルのみ！！
それだけが事実。それだけが現実。それだけがまこと。
ですから、【たった今】という刹那に、常に意識を覚醒させていて下さい。
恐怖も苦難も夢の世界なのです。今というリアルではないのです。

過去に起った出来事への苦労を、今ここに持ち越さないこと。
今ここに全く影もカタチもない妄想の出来事を、取り越し苦労として、今ここに描かないこと。

多分、このリアルな普通の至福だけでは物足りないかもしれませんが、昨夜の個人的な記憶を反すうし、そこに取り組むという刺激中毒から抜けて下さい・・・・。
しかも、たった今、目の前に無いモノやコトを、どうやって取り組むのでしょう？（そのご相談の多くは、次回に同じような事が起きた時には、どうやって乗り越えればよいかを尋ねておられるのですが、その時点で「夢まぼろし」の妄想の世界に入ってしまうわけです）
過去や未来という「夢まぼろし」の世界に意識を向けることは、たった今の愛から逃げることです。意識が眠りに入ることです。たった今の、リアルな、目の前のモノやコトにちゃんと意識を使って楽しんで下さいね！！

たった今ではないモノやコト、それは白昼夢でしかないから。妄想だから。蜃気楼だから。
もし、昨夜は苦しかったとしても、それは昨夜に解放され、すでに終わったわけです。
そして、宇宙というものは二度と同じことをその個人に繰り返さないのですよ。（ここは重要ですからメモっておいて下さい）
繰り返すとしたら、個人的なエゴの思いから、過去への執着から、繰り返すだけなのです。これがカルマというパターンなのです。