人は、たった二つのタイプに分類されるだけです。
叡智（普遍的な真理）に背を向けた人と、真理に対して目を向けている人です。
他のタイプはありません。

叡智は「気づき」からのみ生じますから、
本や他者から手に入れただけの知識や情報は叡智ではないわけです。

頭が「知識を得た」という錯覚に陥ってしまうと、
創造的な発見への扉は永遠に閉ざされていきます。

自分が無知（空っぽ）であることに気づくことは本当に素晴らしいことで、その人のオリジナリティの発見へとつながる土台になります。その意味では、既得の知識、借り物の知識がもたらす満足が最も怖いのです。

スピリチュアルな叡智や真の宗教は、決して概念のことではありません。
スピリチュアルとは、生きた具体的な活動であって、知識やノウハウなどの思考ではないのです。

それは体験そのもの。そして、あなたがスピリチュアルであるためには、組織化されたスピ団体に所属する必要も全くありません。孤高の道だからです。

叡智の道、スピリチュアルな真理の道は、現実逃避のための道具ではなく、実際の「現実人生」において自らが歩むことによってのみ、叡智が理解され、腑に落ちます。

スピリチュアルを口に入れたままではダメで、ハラにまで行かせ、自らの血の中と骨の髄にまで
吸収させるしかないのです。
知識というパンを口に入れたままでは、決して満腹にはなりません。

スピリチュアルは、決して聖人ぶった生のことでもなければ、非現実的なものでもなく、
とても地に足がついたものであるし、万民の本質を知ることなのです。

知識ではなく、スピリチュアルをどう生きるかにかかっているだけです。
それを勇気をもって生きない限り、真理を知ったとはいえません。不安定な生と愛のダンスをする勇気が必要です。

真理のためにリスクを負う勇気や、真理を生きる責任を負う覚悟がナイ人は、
偽の安心の中で存在し続けるかもしれませんが、決して血潮をたぎらせて生きているとは言えません。

先日のブログにも書いた、「気づき」の力よりも大きな叡智はありません。
気づきは私たちの個性の本質です。動物から人を区別するものがあるとすれば、それは気づきの力です。

忘れてはならないことは、
気づきの力（真の思考）と、雑多な思考に圧倒されることの間には大きな違いがあるということ。

種々の思考を観察できたり、思考の流れに気づくことは大事ですが、
思考に圧倒されてしまうなら、あなたは本当の意味で考えることができなくなります。

思考に圧倒されると、あなたは自分の考えを支離滅裂に述べること以外は
何もできなくなります。これは狂気に陥ることです。

混沌とした思考の重荷の下では、あなたの自発的な気づきの能力は息を止められ、
インスピレーションは殺されます。

ところが世間では、思考の騒々しさが、
実際上の「考える力」と混同されていて、思考の多さが、賢さと勘違いされています。

思考の数々を、考える力と混同するという誤りが、
人のマインドを偽の知識でいっぱいにしてしまうのです。

純正な無知（＝空っぽ）という土台が失われたら、真の叡智に気づく力が逆に失われます。
常に自分は無知だという素直さを失うと、人はそれ以上の気づきをなくします。

一瞥したからといって、「決して他の人より優越ではない」という素直さを持っていなければ、
その人は必ず道を外す。誰のことも見下さないことが肝要です。

自我を満足させるのは、知識の習得が最も手早いのですが、有名な聖者だの、学者だの、他者からの考えを集めるだけでは、ご本人の気づき力を培うことはできません。

「気づき」の力は誰もが本質的に持っていますが、私たちの思考のほとんどは、世間や他者から植え付けられたものばかり。

自らの気づきの力を開発するには、
「内的な探求」しか道がありません。

自分の意識の中心をそれぞれが覚醒させるしかないのです。