もともと私たちは、身も心もひとつであった。

宇宙のあらゆる全てが「全体ひとつ」に所属していたし、

個人だけの所有という意識などありませんでした。

相対的な比較競争も、闘争もなかった。

だからこそ「虚空」は「所有」という概念にも好奇心を持った。

未知なる全てに興味が湧き、

それを知ってみたい意図が虚空にはあるからです。

そこで、自らの内側に「所有とは？」と、問いかけをしたのです。

独占所有という概念が全く無い「全体愛」（弥栄）の波動領域から、

この物理次元の人間世界に降り立った私たちの「意識」にとって、

所有というものが一体どんな感じなのかを経験するには、

いったんは所有という考え方にハマりこんでみて、ひたすら

それに縛られながら生きてみるしかなかったのです。

そして、この所有という概念こそが、

こんなにもお互いを辛く不幸におとしめるのだと分かった者だけが、

「公平な分かち合い」で生きる社会を

何とか取り戻そうと努力してきました。

でも、ほとんどの人が「全体ひとつ」であったことを忘れ、

「個人としての私」という視点ばかりが強くなってしまったため、

独占所有というゲームから足を洗える者はほとんどいませんでした。

すっかり忘れているかもしれませんが、

実は、これを読んでいるあなた自身も、

所有という概念がもたらす「低い意識」を改革するために、

物理次元に降り立った勇気ある先駆者だったのです。

でも、何回も物理次元での肉体死を繰り返しながら、

所有獲得する経験の輪廻を重ねていくうちに、

全てが公平に与えられることや、

だから、必死でかき集めて所有する必要がないことなど、

宇宙の創造の基本をすっかり忘れてしまったのです。

ほとんどの人が、所有という経験に毒されきってしまっているから、

独占所有しない社会がどんなものなのか、

全く想像もつかないし、イメージさえできないことでしょう。

考えることさえアホらしいと思うかもしれませんし、

分かち合いなど、もってのほかかもしれません。

あなたは、公平な分かち合いに関して、

こんな疑問や反発が湧きませんか？

「所有獲得というご褒美が無くなると、人生がつまらないのではないか？」

「一生懸命に頑張った人も、怠けていた人も、

天から公平に分かち与えられるだなんて、腹が立つ！」

私もそうでした。

分かちあいとか、シェアという言葉が大嫌いでしたし、

自分だけが良いものを沢山所有していたい、

それを自慢していたいという考えに毒されてしまいました。

所有獲得というご褒美があるから、

他人よりも沢山頑張って、

寝る間も惜しんで努力していくのだから、

公平な分かち合いなどあり得ないと、

自我まるだしの所有ゲームにハマっていました。

それは、私たちの本質である「万物一体愛」の意識が、

完全に眠ってしまい、低い意識に成り下がってしまったからです。

覚醒や悟りとは真逆の状態になり、

自分のことを「私という個人」としてしか考えられなくなり、

肉体が自分自身だという視点しか持てなくなったからです。

本来、私たちの霊的本質は、

共に分かち合って全体繁栄していこうという意図しかありませんから、

「意識の向上をサボっていたい」と思う人など誰もいなかったのです。

ところが、所有獲得という考え（プログラム）を

刷り込まれて生きるうちに、

「どうせ何をしても所有できないし」

という絶望感が湧くようになりました。

今のあなたも、つい、未知へのチャレンジをサボりたくなり、

特に、自分の霊的本質をとことん高めていくことなど、

もういい加減にサボりたいと思っていませんか？

でも、今からがようやくあなたの本番なのです！